2025年6月11日に厚生労働省より公表された「令和6年度 障害年金の認定状況に関する調査報告書」に関連し、東京都自閉症協会(理事長:杉山雅治)および発達障害当事者協会(代表:新孝彦)は、6月16日付で厚生労働省に対し、共同声明を提出しています。
本声明の作成に際しては、当会代表理事である山瀬も発達障害当事者協会の運営委員として草案作成を担当し、厚労省への提出および厚生労働省記者クラブでの記者会見に同席いたしました。
精神・発達・知的障害に対する不支給率の著しい上昇
本調査報告書によれば、精神障害(特に発達障害・知的障害)に対する障害年金の不支給率が約1.9倍に増加していることが判明しました。
この急増は、精神障害を有する申請者に対して特異的な不利が生じている可能性を示唆しており、発達障害当事者の立場から看過できない重大な問題と受け止めています。
ガイドラインの形骸化と不透明な判定
調査報告書中では、「認定等級の目安が複数等級にまたがる場合」のうち、より軽い(下位)等級に認定されての不支給認定が 約1.3倍(28.2%→37.6%)に増加している旨が指摘されています。
しかしながら、看過できないのは、ガイドライン上で複数等級にまたがらず支給とされるべき認定等級の目安をクリアしているにもかかわらず、下位等級に認定され、不支給となったケースが 約2.3倍(16.5%→37.6%)に達しているということです。
このような状況は、判定が恣意的に行われている可能性を否定できず、厚生労働省が定めたガイドラインの信頼性・公平性が著しく損なわれているものと懸念されます。
今後に向けて
本報告書は中間的な調査に基づくものであり、9月にはより詳細な統計データが公表される予定です。当会としては、今後も引き続き、障害年金制度の公平性と透明性、特に精神障害・発達障害に対する認定の在り方について、強い関心を持って注視してまいります。
制度が本来の趣旨に沿って機能し、すべての障害者に対して公正な支援が行われるよう、注視していきたいと思います。

